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看護師をやっていたら一度は「今の職場、もう辞めたい。。」と思った事があるのではないでしょうか?
小さい頃からの夢だった看護師になれて好きで始めた仕事だけど、毎日の過酷な仕事に「もう辞めてしまいたい」と思ってしまう看護師は非常に多いです。
「辛いという理由で仕事を辞めるなんて忍耐力がないと思われるんじゃないか…」と真面目に考えてしまう人もいますが、退職することは悪いことではありません。
ただ、何も考えずに勢いで辞めてしまうと、転職を繰り返してしまうことになり自分の経歴に傷がついてしまいます。
そうならないために、看護師が「仕事を辞めたい。」と思った時にどんな行動をしたら良いかについて、大手看護師向け転職サービスの元キャリアアドバイザーの筆者が解説していきます。

大手看護師転職エージェントの元キャリアアドバイザー&新人育成担当。
約6年間、20代の若手看護師から60歳以上の定年退職後の看護師までを年齢問わずサポート。
担当エリアは首都圏から北海道や沖縄などの地方まで幅広く経験。
キャリアアドバイザー時代の累計転職相談人数は2,000人以上。
看護師のリアルな転職理由
看護師が「仕事を辞めたい!」と思う理由:BEST5
筆者が看護師のキャリアドバイザーをやったいた時に、看護師の転職相談を受けるなかで退職理由で特に多かったもの5つをまとめてみました。
看護師が仕事を辞める理由ランキング
①:労働環境が合わない
②:人間関係が悪い
③:体調不良
④:業務内容が合わない
⑤:お給料を上げたい
①労働環境が合わない
看護師からよく聞くのは「労働環境が悪い」というお悩みです。
労働環境と言っても様々ですが、看護師は主に「夜勤」と「残業」が原因での退職が多いのが特徴です。
病棟看護師は必ずと言っていいほど夜勤がつきものです。夜勤をすると、生活リズムが不規則になるので夜勤が身体に合わない人もいます。
また、総合病院や急性期の病院では突発的な入院対応や患者の急変があります。
急性期の病院でなくても人手不足により業務量が多かったりして、時間内に仕事が終わらず残業になってしまうことがあります。病院によっては時間外の勉強会や委員会があるところもあるようです。
最初は「こんなものかな」と思っていても、残業代が出なかったり長年積み重なると気持ちがついていかず「辞めたい」と感じてしまいます。
看護師(30代前半・女性)
循環器病棟で夜勤もしていたのですが、残業は毎日20時までが当たり前で夜勤もあるし、不規則な生活が続き、子どものお迎えになかなか間に合いませんでした。
今は一般病院の透析室で勤務をしていますが、急な残業もないし日曜も休みなので、以前より時間と心に余裕を持って仕事ができています。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
20代や30代で大学病院や総合病院などの急性期の病院に勤めている看護師さんと面談をすると、8割くらいは夜勤や残業の悩みでしたね。
大きい病院は、託児所があったり福利厚生もしっかりしている印象ですが、実際にその制度を使って働いている人は多くはないのだなと感じました。
②人間関係が悪い

看護師のキャリアアドバイザーをしていた際に、人間関係の悩みを相談される方も非常に多かったです。
「人間関係」と言っても、内容は働く職場環境によって変わってきます。
大学病院や総合病院では、生死に関わる重症患者が多いことから、ピリピリとした雰囲気で居づらい…と感じることも多いです。
急性期の病院では、看護師は仕事にスピード感を求められます。
「そんなこともできないの?」
と先輩看護師にキツイ言い方をされたりして怖いと感じることもあります。
療養型や精神科の病院などのベテラン看護師が多い病院では、お局さんとのコミュニケーションに悩む看護師もいます。
病院であれば多少気の合わない人や怖い人がいても、なるべく関わらないように仕事を進めることもできます。
しかし、クリニックでは働く看護師の人数が少ない為、その人たちとの相性が悪いと相談する相手がいなかったりワンマンな院長先生に振り回されてしまうという声もよく聞きます。
介護施設に勤務する看護師は介護士や他の職種のスタッフとの人間関係にストレスを感じてしまう場合もあります。
看護師同士の人間関係はもちろんのこと、様々な人達と関わる看護師という職種ではあらゆる局面で人間関係に悩まされる事が多いようです。
看護師(20代前半・女性)
地元の医大を卒業して、県外の大学病院に看護師として就職したのですが、病院内に派閥があったんです…。
すごく迷ったんですが、このまま続けるのが怖くなって入職して半年で辞めてしまいました。
でも、半年間やってきた整形外科の経験を生かせる整形外科クリニックに転職したのですが、アットホームな雰囲気で楽しく仕事ができています。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
「人間関係が悪い」という悩みは面談中に看護師さんからよく聞くワードですが、話を聞いてみると内容は人によって全然違いましたね。
人間関係は正直、運の要素も強いです。
私は「人間関係が悪い」というだけでは看護師さんに転職を勧めることはありませんでしたが、この方のように明らかに雰囲気や環境が合っていない場合や通常の業務に支障が出そうな場合は転職をした方が良いかもしれません。
③体調不良

看護師の職場は常に患者の生死と向き合っており心身ともに過酷な職場です。
労働環境が合わなかったり、人間関係のストレスなどで体調が悪くなってしまい、最終的に退職・転職を選択する人もいます。
夜勤をすることで生活リズムが乱れ、不眠症や生理不順になってしまうケースや、オンコールの呼び出しが気になってしっかりと身体を休めることができないというお悩みを抱えたことがある方も多いのではないでしょうか。
病棟や介護施設で重症患者や介護度の高い利用者の体位交換やおむつ交換の業務が原因で、腰痛になる看護師もいます。
また、身体の不調だけではなく、心の不調が理由で退職に至る場合もあります。
ERや救急病棟で患者と日々向き合ったり、終末期の患者の看取りなどで精神的に参ってしまい鬱病に…といったケースもあります。
看護師(20代半ば・女性)
NICUに勤務していて、今、夜勤を10回やっています。
4年目になり、最近疲れが取れなくなってきました。
あとは、重症の赤ちゃんや生まれてすぐに亡くなってしまう赤ちゃんを見るもの正直しんどくて…。
小児科のクリニックに転職したらもう少しラクになるのかな〜と考えちゃうこともありますね。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
NICUやICUは他の病棟に比べて夜勤が多いですし、単純に人手不足で夜勤が多くなってしまっている看護師さんもいましたね。
私の印象だと、2交代の病院では6回以上、今は少ないですが3交代の病院では10回以上夜勤があるとは身体が休まらない人が多く、人の死に直面する頻度が高い職場にいる人は心が疲れている人が多かったです。
④業務内容が合わない

スキルアップしたいけど今の職場ではできない、今の仕事内容にやりがいをを感じないという理由で転職を検討する看護師もいます。
看護師の中には、「将来の夢は看護師だった」という人や「人の役に立ちたい」「人を救いたい」という熱い想いを持って日々仕事をしている人も多いですよね。
だからこそ、仕事にやりがいを求めます。
「全身管理を学びたいから循環器科のある病院に転職したい」
「救急を経験したいので三次救急の病院に転職したい」
という若い看護師もいれば、
「高齢者看護や在宅看護に興味があるから、長年勤めた病院を退職して介護施設や訪問看護の道に進みたい」
という看護師もいて、自分の将来のキャリア形成を考えて転職を希望する人もいます。
また、療養型の病院や介護施設は医療行為がなく、看護師としてやりがいを感じないという転職理由も多くみられます。
看護師(40代後半・女性)
子育てを機に、脳神経外科の急性期の病院から今の療養型の病院に転職して家庭と両立しながら勤めていました。
残業もなく子育て理解もあるのですごく有難かったのですが、患者様がほぼ全員寝たきりなんです…。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
キャリアアップまでは求めていないけれども、イキイキと仕事ができないから転職したいという声は子育てを終えた40代、50代の看護師さんに多い特徴の一つです。
⑤お給料を上げたい

30代以上の看護師の転職理由で多いのが給与アップ希望の転職です。
理由は、結婚・出産し子育てが落ち着いてきたタイミングでの生活背景の変化。子供の成長と共に、より一層お金がかかるようになります。結婚・出産を機に給料を下げて家庭優先の職場に転職をしたものの、ここで続けていてもこれ以上給料が上がる見込みがなく将来の家計のことを考えると不安になり転職を考える人もいます。
また、離婚を機に今後は自分が一家の大黒柱としてお金を稼がなけらばならないという理由から高給与を求めて転職を決意する看護師もいます。
看護師(40代前半・女性)
当時は内科クリニックの外来で働いていたのですが、シングルマザーになり、今の収入のままでは将来子どもの学費が払えないのでは…と思い不安になり転職を考え始めました。
病院からは10年ほど離れていて不安だったので老健に転職しました。基本給は少し上がった程度ですが、夜勤手当がついたので年収は50万円以上アップしました!
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
給与アップはクリニックやデイサービスに勤めるママさんナースによくある転職理由です。
高給与を狙った場合、日勤のみの仕事では給与の上限に限界があるので夜勤がある職場が良いでしょう。
病院ブランクがある方で給与を上げたいという方は老健以外にも、療養型の病院や精神科病院、オンコール対応ありの有料や訪問看護などをおすすめです。
多くの看護師が上記ような理由で悩んだり退職を検討したり、転職サイトに登録してキャリアアドバイザーに相談したりしています。
必要以上に悲観的になる必要もありません。看護師が仕事をしていればここで述べたような悩みは出てくる方が普通とも言えます。
看護師が「仕事を辞めたい」と思った時の対処法・解決策
では、「仕事を辞めたい・・」と思った時はどうしたらいいの?という部分に関して説明していきます。
勢いで辞めないこと
まずは、勢いで辞めないようにしましょう。
冒頭でも述べていますが、退職することは悪いことではありません。自分に合った職場で看護師としてイキイキ働けることが一番良いのですが、何も考えずに突発的に辞めてしまうのは避けましょう。
仕事が見つかるまでの間は無収入になってしまいますし、経歴に傷がついてしまいます。
また、次の転職の際に
「なぜ次の仕事が決まる前に辞めてしまったのですか?」
と面接で聞かれる場合もあります。答え方によっては、「またすぐに辞めてしまうのではないか?」と面接官にマイナスイメージを与えてしまう可能性もあり、転職活動に苦戦してしまう場合もあるので気を付けてください。
同僚や家族に話してみる
「辞めたい」と思った時は一人で抱え込まず、周囲の人を頼ってみましょう。
労働環境や仕事内容が合わない悩みは、自分だけではないかもしれません。気の置ける同僚や信頼している先輩看護師に話を聞いてもらうと気持ちがラクになることもあります。
一人で抱え込まず、たまには愚痴を吐き出してストレスを発散してみてもいいでしょう。
異動希望を出す
異動希望を出す人は意外と少ないですが、転職をしなくても異動をすることで今の悩みが解決する場合があります。
今の部署で人間関係で悩んでいて居づらいと感じていても、部署が変われば雰囲気も違うかもしれません。
残業が多い部署から残業の少ない部署に異動すれば、家庭との両立ができるようになるかもしれません。
「診療科が変わったら日々の辛さから解放された!」
という声も聞きます。必ずしも異動が叶うとは限りませんが、上司に相談してみるのも一つの手ですよ。
看護師が「今の職場を辞めたい」と思った時には、まずは一呼吸おくことが重要です
【一人で抱え込む必要はありません】
■勢いでやめない事
■同僚や家族に話してみる
■異動希望を出す
病棟看護師を辞めたい!と思ったら…

「病棟から離れたい!」と思ったことはありませんか?
筆者がキャリアアドバイザーをしていた時には、
「病棟を辞めて外来に行きたい」
「美容看護師になりたい」
「保健師として企業看護師や行政の保健師として働きたい!」
という声たくさん聞きました。
病棟勤務は患者の生活をサポートする仕事です。夜勤もありますし、ナースコールが鳴って院内を走り回ったりする等、体力が必要です。
また、ご家族の対応があったり、患者様が亡くなってしまった時などは心に負担も大きく、精神力も要求される仕事です。
一方で、病棟で働くメリットもあります。
ここでは、病棟看護師を辞めたいと思った時に考えてほしいことについてまとめました。
病棟経験は看護師としての土台を作ってくれる
前提として外来や手術室、介護施設などの病棟以外の他の職場に転職することが悪いというわけではありませんが、病棟での仕事は看護の基礎が詰まっています。
今後、看護師としてどんなキャリアを歩むとしても、その土台となる知識や経験は病棟経験から得られるものです。
実際に転職する際の書類選考では、病棟でどのくらい経験を積んだのか?が面接をするかしないかの基準になっている職場もあります。
その為、一度病棟を離れると再び病棟勤務に戻りたいと思った時、病棟ブランクがあるという理由で採用してもらえず転職活動に苦労したり、行きたい病院や希望の診療科に行けない看護師をサポートしたこともあります。
病棟経験をある程度積んでおくことは、転職活動において有利になることがあると言えます。
病棟看護師の給与は?
病棟は夜勤手当もあり、外来や介護施設などに比べて給与が高い傾向にあります。
病棟以外で働くという選択をした場合には、給与が下がってしまう可能性があるということを覚えておきましょう。
病棟以外の仕事で比較的高給与な部署は透析室です。透析室は基本的に夜勤はないですが、透析手当がついているところもあるので、給与水準が高くなる傾向があります。
病院以外では大手企業が運営する有料老人ホームや訪問看護ステーション、大手美容クリニックなどが給与水準が高めのところがありますが、それでも病棟よりは低いところが多いです。
また、病棟から別の職場へ転職すると仕事内容が大きく異なるので慣れるまで時間がかかり、大変な割に給与が安いとモチベーションが上がらないという看護師もいるかもしれません。

看護師が早めに転職・退職をしたほうが良いパターン
ここまでは看護師が仕事を辞めたいと思う理由と対処法について話をしてきましたが、実際に辞めたほうが良い場合と辞めないほうが良い場合があります。
体調に限界を感じている
「不規則な生活で眠れなくなってきた」
「腰痛が悪化しコルセットをつけても痛い」
「耳が聞こえづらくなってきた」
などの身体の支障、または
「理由はないけど涙が出る」
「不安でたまらない」
「常に気持ちが晴れない・憂鬱な状態が続いている」
などの心の不調が出てきたら、あなたの体力は限界に近いと言えます。
我慢をし過ぎる必要はありません。今の職場では改善しないと感じるなら早めに退職し、心身ともに負担のかからない職場に転職するほうが良いでしょう。
また、体調に異変を感じたら早めに病院で受診するようにしましょう。
看護師(40代後半・女性)
看護師になってからずっと病棟勤務をしていたのですが、数年前から腰痛が悪化してきて、今、月1回の通院と服薬、コルセットをつけて勤務しています。
そんな時に転職エージェントのキャリアアドバイザーの方が給与があまり下がらない介護施設を探してきてくれました。
介護業務は介護士さんメインで対応してくれます。
前の病院を続けていたら今ごろ腰を痛めて、看護師を続けられていなかったかもしれません。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
責任感が強く、頑張り屋な看護師さんほど最悪の事態になるまで我慢をしてしまう傾向にあります。
少し給与が下がったとしても、今、無理をして身体を壊して今後看護師として働けなくなってしまったら、給与が下がるどころか収入がゼロになってしまいます。
長い目で見ることも必要です。身体は資本ですよ。
生活に支障が出ている
「残業が多い」
「夜勤回数が多い」
「オンコール回数が多い」
などの悩みを抱える看護師は多いですよね。
同僚の看護師の退職が重なったタイミングであったり、たまに業務量が増える程度であれば辞めるのはもったいないです。
「仕事だから」と割り切って考えるほうが良いでしょう。
しかし、帰るのが遅くなることでお子さんのお迎えに間に合わず家族に負担をかけてしまっているケースがあります。
また、夜勤やオンコールが多いことでお子さんとの時間がとれず、お子さんの精神状態が悪くなってしまっていたり旦那さんとの関係性が悪化してしまう看護師もいます。
看護師として働く事のできる職場は探せば沢山ありますが、家族にとってあなたは一人しかいません。
家族に相談し、自分も家族も幸せになれる職場を見つけていきましょう。
看護師(30代半ば・女性)
5歳と3歳の子どもがいるのですが、病棟勤務でいつも残業で遅くなって保育園のお迎えがギリギリだったんです。
好きだった急性期の病院での仕事を辞めて重度心身障害者施設に転職し、ストレスがなくなったように思えます。
子供も笑顔になり本当に嬉しいです。最初は業務内容にギャップがありましたが、少しずつやりがいも感じてきました。
M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
最初は、やりがいのある仕事を辞めて別の職場で楽しく仕事ができるのか不安、と皆さんおっしゃります。
しかし、結果的に転職をした後にお子さんや旦那さんが笑顔になり、喜んでいる人も多かったです。
仕事はいつでも挽回できますが、子育てはそうはいかないです。看護師としてのキャリアアップ・やりがいを少しだけ横に置いておく時期もあってもいいのかもしれませんね。
転職に踏み切れない看護師さんへ:勇気をもって転職するべき状態
下記のような状態の場合、勇気をもって退職を検討した方がいいと言えます。
■体調に限界を感じている
■生活に支障が出ている
看護師が現職に残る選択肢も考えたほうが良いパターン
以下の場合は、現職で様子を見つつ転職をすべきかどうかを考えてみたほうが良いでしょう。
人間関係の悩みは転職しても解決しない場合があるのでよく考えてから判断する
看護師に限った事ではありませんが、人間関係というのは正直、入社してみないと分からないという問題があります。
つまり、転職したら必ず解決するというものではありません。どんな職場でも、気の合わない人の一人や二人はいたりするものです。
人間関係のストレスから身体や心が支障が出るレベルであれば転職も視野に入れるべきですが、
「合わない人がいて仕事がしにくい」
「なんとなく看護師同士の雰囲気がピリピリしている」
くらいの人間関係であれば勢いで退職せずに様子を見てみるのが良いでしょう。
周りの目を気にしないようにする意識や、心無い他人の言葉を気にしないように過ごせるようなメンタルを身に付けることも大切です。
また、看護部長をはじめとした職場の上司に相談することで環境が改善したりするケースもありますので、内容によっては相談してみるもの良いかもしれません。
部署異動や働き方を変えることで悩みが解決する可能性がある場合
仕事内容が合わない場合や、労働環境や働き方が合わないという理由で悩んでいる場合は、一度、今の職場で解決ができないかを考えてみると良いでしょう。
職場としても職員には長く働いてほしいと思っていますので、今の職場で看護師として仕事を続けるのが難しいという相談をしたら部署や働き方を変えてくれるケースもあります。
「診療科が変わってやりがいを感じられるようになった」
「正社員からパートに変更したら看護師として働きながら家庭との両立ができるようになった」
という看護師の声もよく聞きます。
看護師を辞めて別の仕事に就きたいあなたへ
「看護師として働くこと自体辞めたい。」
という悩みを抱える看護師も少なくはありません。
実際に一度看護師を離れ、飲食店で働いていたり事務職や接客業をしていた方と面談したこともあります。
看護師以外の仕事に転職することはできます。
しかし、これまでと全く別の仕事をするわけですから「未経験」の仕事にチャレンジすることになります。ある程度、努力と覚悟は必要になってくる事は間違いないでしょう。
医療事務職の需要や資格などについては、こちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:[医療事務]仕事がないのは本当?職の需要や資格の必要性、将来稼げるかといった現実を医療事務職員が回答! | しかくのいろは
看護師を辞めて別の仕事をする際の注意点
看護師の職場は女性比率が高くなる傾向がある為、病院に託児所がついていたり子育てに理解のある職場も多いです。
病院の託児所を利用している場合は退職と同時に出なければいけないので、新しい預け先を探さなくてはなりません。
一般企業に転職した場合に、看護師として働いていた時と比べて雰囲気にギャップを感じる可能性もあります。
また、看護師の仕事は重労働である分、給与も高いです。事務職などの作業がメインの仕事に転職する場合は、給与が下がってしまうこともあります。
患者さんとコミュニケーションを取ることにやりがいを感じていた方の場合、看護師以外の仕事に就く事により業務上で人との繋がりを感じる局面が少なくなり、やりがいを持てなくなってしまうケースもあるので注意が必要です。
看護師の経験を活かせる仕事はある?
看護師の経験を活かせる仕事の1つとして、治験コーディネーター(CRC)があります。
医療機関と製薬会社、患者さまとの間に立ち、薬の開発試験である治験がスムーズに進行するようにサポートを行う仕事です。
一般企業の仕事ではありますが、医療従事者と接する機会や被験者のケアやサポートを行うため、専門知識が必要となります。
実際に病院で看護師として実務の経験があることが強みになります。
看護師として病院で患者さんの対応をすることはなく、経験を活かして別の視点から医療業界に貢献できることが魅力の1つです。
看護師が転職しようか悩んでいる時に取るべき行動
「転職したいけど迷っている」
「何からしたらいいか分からない…」
と悩んでいませんか?
転職は人生を左右するので、悩むのは当たり前です!そんな時に何をしたらいいか?についてまとめてみました。
自分で情報収集してみる
一人で悩んでいても何も解決しません。転職するかどうか悩んだら、まずは行動に移してみるのがおすすめです。
と言っても、いきなり応募してみましょう!というわけではなく、情報収集をすることから始めてみましょう。
看護師の場合はハローワークに行って自分の住んでいる地域にどんな求人が出ているのかを見たりするケースも多く、その中で気になるものがあればその求人先のホームページを見てみるのも一つの手です。
看護師が自分で転職の情報収集する方法
■ハローワークを活用する
■看護師求人サイトで調べてみる
(※同時に病院・介護施設・クリニック・訪問看護運営会社のホームページの採用情報ページを見る)
調べてみることで「自分はどんなことに興味があるのか?」「看護師として、どのような働き方をしたいのか?」ということに気づけたりすることもあります。
看護師がハローワークを活用するメリット・デメリット
看護師がハローワークを活用するメリットは、看護師求人サイトと比較して本当に募集している病院や施設、クリニックや訪問介護事業所の情報が掲載されている可能性が高い点です。
条件面もしっかり記載されている事が多く、仮に条件に相違があってもハローワークに相談する事もできます。
あとは事業所側の都合として、ハローワークを経由すると紹介料が発生しないので採用ハードルが下がる(内定を取り易くなる)可能性もあります。
逆にデメリットは情報量、求人数が共に少ないという部分になります。例えば紹介会社のキャリアアドバイザーはネット上には記載の無い病院の内情などの貴重な情報を持っていますが、ハローワークの求人情報ではそこまで深い情報を得る事は難しいです。
採用費を掛けることが出来ない、人気の無いブラックな病院や事業所が常時掲載されている可能性もあるので注意が必要です。
【ハローワークのメリット】
■本当に募集している病院や介護施設、クリニックや訪問介護事業所の情報が掲載されている可能性が高い
【ハローワークのデメリット】
■情報量・求人数が共に少ないので、病院の内情など深い深い情報を知ることが難しい
看護師求人サイトを活用するメリット・デメリット
看護師求人サイトを活用するメリットは、情報量が多く自分の好きなタイミングで検索できるという点ですね。
転職を決意したり今の職場に残るか悩んだりした経験のある看護師の場合、一度は看護師サイトを閲覧した事があると思います。
デメリットとしてはリアルタイムで募集が無い病院やクリニックなどの事業所も掲載されてしまっているという部分です。
また、紹介会社のキャリアアドバイザーが保有しているような病院やクリニックの内情などが分からない、客観的なオススメ度が不明という点もデメリットであると言えます。
【看護師求人サイトのメリット】
■情報量が多く、自分の好きなタイミングで検索できる
【看護師求人サイトのデメリット】
■リアルタイムで募集が無い病院やクリニックなどの事業所も掲載されている可能性がある
まとめ
現職での仕事を辞めたいと悩んでいる看護師のみなさん、いかがでしたでしょうか?
勢いで辞めるのはよくないですが、体調や生活に支障が出ている場合、無理する必要はありません。
勇気を持って、本当に自分に合う職場を探してみてください。
病棟看護師を辞めたい理由については、こちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:病棟看護師を辞めたい理由は「看護師の業務量が多すぎる」から! | 看護師の転職ならカンイク