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公開:2022.07.20 更新:2024.04.03
看護師が仕事と家庭を両立させる為に!求人選びのポイントと看護師の実体験を公開

看護師の仕事をしていると「家庭と両立ができない」という悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。


また、今は悩んでいなくても、職場の先輩ママさんナースを見て、自分は家庭と両立できるのだろうかと心配になる人もいるでしょう。


本記事では、元大手看護師転職エージェントのキャリアアドバイザーとして、2,000人以上の看護師と転職相談・キャリア面談をした筆者が看護師として仕事をしながら家庭と両立する方法についてお話していきます。


この記事を執筆してくれた人
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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)
大手看護師転職エージェントの元キャリアアドバイザー&新人育成担当。
約6年間、20代の若手看護師から60歳以上の定年退職後の看護師までを年齢問わずサポート。
担当エリアは首都圏から北海道や沖縄などの地方まで幅広く経験。
キャリアアドバイザー時代の累計転職相談人数は2,000人以上。


看護師の仕事が家庭と両立しにくい理由


看護師は不規則な生活や過酷な職場環境で、家庭と両立しにくいイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?


看護師は夜勤があったりシフト制の勤務だったり、毎日残業があったりと不規則な生活になってしまうことが多いですよね。


独身の時は問題がなくても、家庭を持つと支障が出ることもあるでしょう。


※出典:厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査」


厚生労働省の調査によると、妊娠、出産、育児というライフイベントにおいて、


「時間外労働や休日労働などを免除してほしかったけどできなかった」


という結果も出ているようです。


具体的に看護師が仕事と家庭と両立しづらいと感じる理由についてみていきます。


看護師は夜勤・オンコールがある


看護師が病院(病棟)で働くとなると、必ずと言っていいほど夜勤があります。


2交代であれば夕方から翌日の午前中まで、3交代であれば夕方から深夜、深夜から翌日午前中まで家を空けることになるので不規則な生活になりがちです。


そのため、家族と生活スタイルが異なることから家庭と両立がしづらいと感じる人が多いです。


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看護師(20代後半):訪問看護ステーション勤務

主人が不規則な仕事をしているので、子育ては基本的に私がしています。

私も主人も地方出身で近くに頼る人もいないので、夜は自分が家にいないといけないんですよね。

以前は夜勤がある仕事をしていたのですが、なかなか両立ができずに日勤のみの職場に転職しました。


看護師は残業が多い


独身の時は多少残業があっても自分だけの生活であればなんとかプライベートと両立できていた場合でも、結婚や出産を機に家庭と両立に本格的に悩み始める看護師は多いです。


入退院がある病院や急変する患者様を対応している看護師が突発的に残業になってしまったり、看護師の人数が少ない職場でお仕事をされている人の中には業務量が多すぎて時間内に仕事が終わらずに残業になってしまったりするという話もよく聞きました。


また、育休明けで時短勤務をしているにも関わず結局帰宅できるのが18時頃…という話を聞いたこともあります。


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看護師(30代前半):療養型病院勤務

前職は急性期の病院にと勤めていました。

産休育休を取得したあと復帰したんですけど、結構キツかったですね…。

保育園のお迎えがいつもギリギリでした。仕事を無理矢理切り上げて、終わらないものは同僚に任せたりして走って帰ってました。

子育てに理解がない職場ではなかったですが、なんだか申し訳なくなったり気持ち的に疲れてしまったというのが正直なところです。

今は残業が全然ないし、看護師はみんな定時で帰っているので時間にも気持ちにも余裕がありますね。


看護師の残業については、身近な法律情報誌リーガレットの以下の記事で詳しく解説されていますので読んでみてください。

参考:看護師の残業は多い?残業を減らすための工夫3つと本当の残業代金額|リーガレット (legalet.net)

看護師は土日も出勤しなければいけない


看護師の仕事で土日休みの職場は少ないですよね。


看護師の場合、一般企業の人が休みになる大型連休や年末年始もないことが一般的。


一緒に住むご家族の方の仕事が土日休みになる場合には、すれ違いの生活になることがあります。


お子さんがいる看護師は土日はご主人や両親に子どもの面倒をみてもらうことになりますので、ご家族の方からのサポートが得られにくい場合には家庭との両立が難しいと感じる人も多いです。


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看護師(30代後半):特別養護老人ホーム勤務

主人が土日休みの仕事で、私はシフト制。

なので、家族4人で過ごす時間がとれないことが今の悩みです。

今は日勤のみで働いていて残業はなく、以前働いていた病院に比べるとだいぶ生活はしやすくなったんですけどね。

土日は主人に育児をお願いしていますが、家族に負担をかけてしまっているので土日も休めたらいいなぁというのが本音です。


看護師は休み希望が通りづらい


「年間休日120日以上!」という職場は魅力ですよね。


中には、年間休日が100日以下の職場もありますから、お休みが多いのは嬉しいことです。


しかしながら、看護師が家庭と両立をするとなった時、休日数だけではなく必要な時に休ませてもらえる環境があるか?という点です。


家庭がある看護師は、ご家族の予定や生活スタイルに合わせて休みが欲しいと思う場面も増えます。


看護師と面談をしていると、休日数がそこそこある職場でも休み希望が通りにくい環境では働きづらいという声も聞くことがありました。


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看護師(30代前半):内科クリニック勤務

現在は独身時代に働いていた大学病院でお世話になったのドクターが開院したクリニックで働かせてもらっています。

子育ての理解もあるし、人間関係も良いし働きやすいのですが、看護師は正社員が私一人でもう一人は週3回の午前パートの人とで外来をまわしています。

なので、平日の休みを取ることが難しいんです。

平日の子どもの行事にはどうしても参加できないので、たまには行ってあげたいなと思ったりもしますね。



看護師が仕事と家庭を両立するために何をしたらいい?


看護師が仕事と家庭を両立するためには何をしたらいいのでしょうか?


筆者が看護師の転職支援やキャリア面談をしていて感じたのは、家庭との両立ができるかどうかは転職しただけでは解決しないこともあるということ。


では、具体的に何をしたらいいのか?ということについてお話していきます。


STEP1:どのような生活がしたいのか考えてみる


まずは、自分自身が「どのような生活がしたいのか」を考えてみることが重要です。


「家庭と両立する」と一言で言っても、両立できていると感じる状態は人によって異なります。


「残業はあってもいいけど土日は休みがいい」


という人もいれば、


「土日は休みでなくてもいいけど残業はできない」


という人もいます。


夜勤はあってもいいけど希望の休みは取らせてほしいという人もいますし、人によって求めるものはさまざまなので、まずは自分の理想像を明確にしていくところから始めましょう。


自分の理想像を明確にせずに転職してしまい、新しい職場でも同じ悩みを抱えてしまって、また転職を検討するという看護師を担当したこともたくさんあります。


筆者は必ず、「どうなりたいのか?」を考えてもらうようにしています。


STEP2:家族に相談する・家族の協力を得る


STEP1でどうなりたいかが決まったら、まずは家族に相談をしてみましょう。


仕事と家庭を両立するために、家庭内で解決する方法はないでしょうか?


もちろん、転職するのもありだと思います。


しかし転職するとなると、また新しい仕事を教えなければいけないですし、あなたにも負担がかかります。


もし、パートナーやご両親に協力してもらうことで仕事と家庭を両立できそうであれば、まずは身内に協力してもらうことも選択肢の1つです。


筆者が面談をした看護師の中には転職を希望していた場合でも、家族に相談をして転職を検討していると伝えたら、協力してくれるようになったので転職はしないことにしました、という看護師もいました。


一人で悩まずに家族と一緒に、仕事のことや家庭のことについて考えてみましょう。


STEP3:働き方を変える


自分自身がどのような生活をしたいのかを決めて家族に相談した結果、やっぱり解決しないと感じる時は働き方を変えることも検討してみてください。


現在のあなたの働き方どこを変えたら理想の生活スタイルになりますか?


今の職場で上司に相談し異動するのが良いのか、別の職場に転職したほうが良いのかを考えていきましょう。

家庭を優先したら、看護師としてのキャリアはどうなるの?


看護師と面談をしていると、仕事と家庭を両立するために転職を検討しているけど


「今の仕事にやりがいを感じているので辞めたくない。」


「目指している看護師像があるから、第一線から外れたくない。」


という仕事一筋の看護師さんのお悩みを聞くこともあります。


家庭も大事だけど、キャリアアップも諦めたくない。このような葛藤に悩まされる看護師も少なくありません。


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看護師(30代前半):一般病院・透析室勤務

急性期病院の病棟で働いていた時はとてもやりがいを感じていたので、転職については正直最初は後ろ向きでした。

主人の仕事の関係で、日曜が休みの職場を探し今の職場を選びました。

透析は未経験でしたが、今後、子どもが大きくなった時はまた病棟に戻りたいと思っています。

だったら子どもが大きくなるまでの間は透析を勉強しておくのもありかなと考えて。

子育て理解もあって働きやすいし、今の上司からも今後は病棟への異動も検討できると言われているので、しばらくここで頑張ってみようと思っています。


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看護部長(50代後半):療養型病院

総合病院や急性期病院からうちの病院に「家庭と両立したい」という理由で転職してくる20~30代のナースは多いです。

でも、入職後に面談をするとほとんどの人が「やりがいを感じられない。急性期が楽しかった。」と言うんです。

すごく分かります。私も若い頃そうでした。

私の場合は、離婚してシングルマザーだったのでお金も時間も必要で職場は選べませんでした。

ですので、当時は”やりがい”は横に置くことに決めました。子育ては1回きりです。

子どもが小さい時に時間を作ってあげられてよかったと思っています。

仕事は何歳からでも挽回できますから。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

20代から60代まで、さまざまな年代の看護師さんのキャリア面談や転職支援をしてきて感じたことは、やりたい看護から離れて家庭と両立しながら働くという選択が必ずしもマイナスになるわけではないということです。

長い看護師人生の中で子どもが小さいうちの数年間、やりたい看護から離れることは次の転職でさほどネックにはならなかったように思います。

学べない職場、成長できない職場はありません。

今後の看護師としてのキャリアが不安だと感じる場合は今の自分ができる範囲のことを精一杯やっておくこと、今しかできない経験を積んでおくことが大切です。

子どもが大きくなった時に自信を持ってやりたい看護ができる職場に転職できるように準備しておく期間と捉え、前向きに考えていきましょう!


これから結婚・出産を考えている看護師へ


今はまだ家庭を持っていないけど、ゆくゆくは結婚や子どもを持つことを考えているので将来の働き方に不安を感じている看護師もいらっしゃいます。


事前に情報収集をしたり準備をしておくことで、その不安はなくなっていきますので安心してください。


看護師が結婚する前にやっておくこと


1,今後のキャリアについて考えてみる


女性は結婚や出産というライフイベントがあると、どうしても時間に制限が出てくることが多いです。


そのため、仕事と生活や切っても切り離せないでしょう。


看護師として「仕事中心の生活にしたいのか」、「仕事の時間を制限して生活を重視したいのか」、「看護師を何歳まで続けたいのか」、「収入はどのくらいほしいのか」、などを考えてみましょう。


筆者が看護師と面談をする際も


「今後どういう生活をしていきたいのか?」


「どんな看護師になりたいのか?」


などの質問をしますが、すぐに答えられる看護師は少なかったように思います。


しかし、目標が明確になっているほうが良い選択ができますよ。


2,パートナーや家族と話し合っておく


具体的にライフイベントの予定がある場合は、事前にパートナーと話し合っておきましょう。


結婚をした後、仕事と家庭を両立できなくなって初めて相談するケースや、一人で転職を決めて内定をもらってから相談する看護師もいましたが、筆者としては、そうなる前に話し合っておくのがベストだと考えています。


本人が辛い思いをしていても、ご主人やご両親から働き方を変えることに反対されて悩まれている看護師の相談もたくさん乗ってきました。


看護師の仕事内容や職場の状況を知らないと理解されないこともあります。


事前に話し合い、理解し合っておくのも大切です。


3,出産や育児について・税金について調べておく


これは今からでもすぐにできることです。


看護師さんに関わらず、女性なら誰でも知っておきたいことですよね。


「結婚予定があるから転職したいです」


という看護師と面談をするとよく聞かれるのが、


「産休と育休の違い」


「いつからどのくらいの期間取得できるのか?」


という制度についてです。


旦那さんの扶養に入ってパートで働いたほうが良いのか、正職員で働いたほうが良いのか、という税金に関するご質問ですね。


実際に妊娠してから出産、そして看護師として復帰したら何かと大変なことが多いです。


こういった情報はネットで検索するとたくさん出てくるので、事前に知っておくと良いでしょう。


看護師が転職するタイミングはいつがいいの?


「看護師として、仕事と家庭と両立するために転職しよう!」


と思っても、「いつがいいんだろう?」ということで迷ってしまう看護師は多いです。


ここでは、「どのようなタイミングで転職をしたらいいのか?」について、元キャリアアドバイザーの視点からお話します。


結婚前後


「最近結婚が決まったんです」


「最近結婚したんです」


というタイミングで転職に踏み切る看護師は結構多かったです。


しばらくは子どもを持つことを考えておらず、ちょうど今の病院以外での経験を積んでみたかった、という場合はこのタイミングでの転職はおすすめです。


子どもが小さくて時間に制限がある人よりは、結婚していても比較的時間の制限がなく夜勤が可能であったり、曜日も関係なく働ける看護師は事業所からすると心強い存在です。


将来を見越して、託児所付きの病院やママさんナースが多い職場、子どもの成長に合わせて配属替えなどを積極的に行っている職場などを選んでおくと実際に自分自身が家庭を持った時も安心ですね。


育休復帰後~子どもが小学校に入学するタイミング


結婚してすぐに子どもを持ちたい考えている看護師は今の職場を続けることをおすすめします。


なぜなら、新しい職場に転職をしてすぐは産休は取得できても育休は取得できないのが一般的です。


また、もし子どもができてすぐに辞めてしまうとなると、あなた自身も職歴が増えてしまいますし、復帰をする時にまた就職活動をしなくてはならず、大変です。


周りからもおめでたいこととはいえ、早期退職は良い印象にはなりません。


この場合は、今の職場で仕事を頑張って、ライフイベントを迎えるタイミングで制度を使わせてもらうのが良いでしょう。


そして育休明けに職場復帰をして一定期間働いてみて、家庭を両立できなさそうだと判断した際に転職をするのが良いでしょう。


よく”小1の壁”と言われることもありますが、小学校入学前までは託児所を利用していたけど、小学校に入学するタイミングで使えなくなり、そのタイミングで仕事を切り替えるという看護師もたくさんいます。


転職理由としても、納得感のある内容なので書類選考や面接でもマイナスな印象にはなりづらいです。


看護師が家庭と両立しやすい職場は?


では、「実際にどんな職場だったら家庭と両立がしやすいのか?」といういう部分を約2,000人以上の看護師の転職相談に乗ってきた筆者の体験談を元に解説していきます。


家庭と両立しやすい職場


それでは、看護師が仕事と家庭を両立しやすい職場を具体的にみていきましょう。


看護師が家庭と両立しやすい職場は「療養型病院や精神科病院の病棟・介護老人保健施設・介護医療院」


★オススメする理由

夜勤はできるけど残業はできない、という看護師におすすめなのが入退院が少ない慢性期の病院や介護施設です。

 

これまでも病院で勤務をしてきた看護師は経験をそのまま活かしながら働けます。

 

介護老人保健施設や介護医療院は施設ではありますが医師がいますので、他の施設に比べると医療の要素もありギャップも比較的少ないでしょう。

 

結婚や子育てを機に、慢性期の病院や夜勤がある施設に転職する看護師を筆者はたくさんサポートしてきました。

 

また、こういった職場は看護師の人数も多いので希望休を出しても比較的、通りやすいことが多いのも魅力の1つですね。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

総合病院や急性期の病院からこういった職場に転職する時、必ず「業務内容にギャップがある」という悩みが発生します。

 

具体的には「慢性期はラクだと思ったのに意外と忙しい」「医療行為が少なくてやりがいを感じない」「医療機器やシステムが古い、不衛生」などですが、これは誰しも感じることです。

 

最初は戸惑うかもしれませんが数カ月で慣れてくる看護師がほとんどですので、乗り越えていきましょう。


病院の外来


★オススメする理由

病院の外来を希望する看護師はキャリアアドバイザーをしていた時に最も多かったです。

 

大半は「日勤のみ」で働けるという理由です。

 

採血や注射などをする機会があることから、「手技が鈍らないのでは?」と考える看護師が多いです。

 

今の職場が病院であれば、外来に異動を希望するのも一つの手です。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

転職で病院の外来求人を探そうとすると、実は求人数は少ないんです。

 

病院の外来の正職員は病棟からの異動者だったり、育休明けの看護師さんが復帰する部署になっていたりするためです。

 

逆にハローワークや求人サイトに載っている病院の外来求人は、給与や勤務時間が家庭と両立するには難しい条件だったりもするので、「日勤だけで働けるから」という理由で安易に転職すると失敗することがあるので注意が必要です。


手術室


★オススメする理由

病院によって忙しさが異なりますが、三次救急や二次救急の総合病院を除外すればオペ室という選択肢もあります。

 

土日や日祝が休みであることが多いですし、オンコールはあっても夜勤がないことが多いからです。

 

整形外科専門病院や一般の急性期病院に転職した看護師を担当したこともありますが、家庭と両立することができていました。

 

高齢者が多い急性期の病院の場合、オペの内容がシャント造設や胃ろう造設などが多かったりするので、緊急のオペや残業が少なかったりします。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

オペ室は専門性が高いため覚えることも多く、未経験の場合は20代~30代前半までがチャレンジしやすい年代となり、30代後半以降はなかなか書類選考が通りにくい傾向があります。



透析室


★オススメする理由

看護師の仕事の中でも手に職と言われている透析室の仕事。

 

夜勤がなく、あっても遅番や準夜勤のみなので夜から朝にかけては家にいられることが多いです。

 

突発的な残業も起こりづらいので、あらかじめ予定が決まっていれば家族と協力しあえるという人には合う働き方です。

 

日曜も固定休みであることが多いです。

 

給与も透析手当がつく場合もあり、日勤のわりには高水準であることもメリットの1つですね。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

透析室もオペ室と同様で専門性が高く覚えることが多いですし、機械操作もあるので慣れるまでに時間がかかる人もいます。チャレンジするなら20代~30代半ばくらいまでが良いですね。


訪問看護ステーション


★オススメする理由

昔に比べ、訪問看護ステーションに興味を持つ看護師さんが増えてきましたね。

 

筆者は訪問看護ステーションは日勤で働けるため、ママさんナースには向いている職場だと感じており、何人も訪問看護への転職をサポートしました。

 

日勤で働ける点や訪問の時間が決まっているのでスケジュールが読みやすい点がおすすめポイント。

 

職場によっては土日が休みのところもあります。

 

基本的にはオンコールがありますが、ターミナルの利用者様が多くなければ呼ばれるこも少ないので、家庭に支障が出にくいでしょう。

 

今後は在宅看護の需要も増えてくるのでやっておいて損はない分野だと思います。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

番の注意点は「業務内容がイメージと違った」というギャップです。病院は患者さんが来るところですが、訪問看護は患者様の自宅に行くというスタイルです。

 

病院は医師や看護師が主体であることが多いですが、訪問看護は利用者様が主体です。このスタンスの違いに最初はとまどう看護師さんもいます。

 

また、利用者さんの中には部屋の掃除が行き届いていなかったりすることもあるそうです。「他人の家にあがる」ということに抵抗がある方は合わないかもしれません。


有料老人ホーム


★オススメする理由

最近は有料老人ホームの求人も増えてきています。

 

夜勤がある有料老人ホームもありますが、基本的には夜勤がなく日勤+オンコールで働ける職場が一般的です。

 

利用者様の医療度や介護度は施設によって異なりますが、病院ほど急変などはないため、残業が少なかったりオンコールも頻繁に呼ばれない職場が多いので家庭と両立しながら働いている看護師さんも多いです。

 

病棟での経験を活かしながら落ち着いた看護がしたいというママさんナースにはおすすめです。

 

訪問看護は車の運転が苦手だからできない、人の自宅に入ることに抵抗があるけど在宅看護に興味があるという方にもチャレンジしやすい職場であると言えます。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

有料老人ホームと他の職場との違いは、看護師の仕事とはいえ「サービス業」の要素があることです。

 

有料老人ホームのCMなどを見たことがある人はイメージが沸くかもしれませんが、中にはとても高級な施設もあります。

 

入居するのに高額な資金が必要で、お金持ちの高齢者しか利用できないところもあります。

 

そういった施設は、言葉遣いや身だしなみや立ち振る舞いなどの接遇面に気を付けなければいけない点が大変かもしれません。


特別養護老人ホーム


★オススメする理由

日勤+オンコールで働ける職場です。

 

土日は休みではないですが、残業が少ないのでママさんナースが結構働いている印象です。

 

医療度よりも介護度のほうが高く、寝たきりの利用者様が多いので症状が落ち着いており、突発的な残業にはなりづらいでしょう。

 

看取りまで行う施設ですので、終末期の利用者様がいるときは残業が発生したりオンコールで呼ばれたりします。

 

オンコールの回数は5~7.8回が一般的ですが、施設によって大きくことなります。

 

呼ばれる頻度が少ないところであれば家庭との両立も無理なくできます。

 

在籍している看護師さんも病院よりは年齢層が上がるため、子育てを経験している人が多い点も心強いですね。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

施設によってはオンコール当番の日が10日でコールも頻繁にかかってくるので「家に返れるけれども電話対応をしている」「全然休まらない」「家族との時間が取れていない」という話も聞きます。

 

オンコール当番の回数が少なくても、コールの頻度や出動する頻度が多ければ家庭を両立をするのは難しいでしょう。

 

逆にオンコール当番の回数が多くても、コールもあまりならないし出動もほぼないという施設もあります。

 

転職する際は、そこを上手く見極めないと失敗する可能性があります。


デイサービス


★オススメする理由

日勤のみで働ける施設といえばデイサービスです。

 

オンコールもなく日曜も休みであるケースが多いので、日勤+日曜休みを希望している方にはおすすめの施設です。

 

利用者さんも自立していて医療度も介護度も高くないので、精神的にも負担が少ないという理由からデイサービスを選ぶ看護師が多いです。

 

デメリットの1つとして、「医療度が低いので採血・注射・点滴といった手技がなまってしまうのではないか?」という声もあります。

 

たしかに看護師が働く職場の中では一番看護師らしい仕事が少ないのも事実。

 

しかし、デイサービスで働いた看護師さんがまた病院に戻ったというケースもありますので、数年であれば問題ないかとは思います。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

デイサービスのデメリットは働く看護師の人数が1名または2名であるケースが多いということです。そのため、休みの融通が効くかどうかの確認は必要です。

 

 

お子さんが小さくて突発休が発生しそうな方や、家族からのサポートが受けにくい方はもう少し看護師人数が多い職場のほうが働きやすいかもしれません。

 

もしくはデイサービスを選ぶ場合は正職員ではなくパートにするなど、自分が急に休むことになっても誰かがいてくれるような体制の職場を選ぶといいでしょう。


保育園


★オススメする理由

「保育園の求人ありますか?」と聞かれることも多かったですが、看護師を募集している保育園もたまにあります。

 

保育園は日勤のみで土日祝休みであることが多く、医療行為もしなくて良いという点で「病院で働くのはもう嫌だけど、看護師の資格を活かして働きたい」という看護師さんには人気が高かったです。

 

仕事内容は看護師というよりはほぼ保育士の仕事となるので少し物足りないかもしれませんが、夜勤やシフト制の働き方が合わない看護師さんにはありがたい職場であると言えます。

 

残業に関しては園によりますので、確認するのが良いでしょう。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

保育園の看護師の仕事はどちらかと言うと保育士さんの仕事内容に似ています。

 

病児保育でなければ基本的に医療行為もないですし、残業自体はないかもしれません。

 

しかし、保健だよりを作成したり、おゆうぎなどで使用するグッズを作ったり、子ども達と接する仕事以外に持ち帰りの仕事がある場合があるので気になる方は面接時に確認することをおすすめします。


クリニックの外来


★オススメする理由

ママさんナースに人気の職場といえばクリニックの外来ではないでしょうか。

 

クリニックも日勤のみで日祝休みという条件を重視する看護師にはおすすめです。

 

また、午前パート・午後パートという短時間で雇用してくれることも多いので、収入面は気にしないという場合は思い切ってパートで働くのも良いでしょう。

 

日勤のみで働きたいけれども、介護よりは医療に携わりたいという看護師の選択肢の1つとしては良いと思います。


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M・N(元看護師キャリアアドバイザー)

クリニックで注意しなければいけないことは3つあります。

 

1つは「勤務時間」です。最近は19時ごろまで診療をやっているクリニックがあったり、インフルエンザの時期などは毎日夜遅くまで残業になったりと残業が発生するクリニックもあるので注意が必要です。

 

2つ目は「休みの融通がききづらい」という点。クリニックは基本的に2~3名の看護師で構成されており、1名の正社員と2名のパート、というような職場も多いです。

 

また、その看護師全員がママさんナース、という場合も少なくありません。そうなると、休み希望が重なった時に誰かが出勤しなくてはいけなくなります。日祝は休みですが、それ以外の休みが取りづらいため、お子様がある程度大きくなった看護師でないと合わない職場かもしれません。

 

3つ目は「キャリア面」です。クリニックは比較的軽度な患者様を対応するため、次の転職をする時に評価されにくい可能性があります。「介護施設よりはいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、介護施設では高齢者の看護と介護を少なからず経験しているので、今後の高齢社会では重宝されるんです。特に耳鼻科や眼科、小児科などの特殊な診療科は特にその傾向があるので、クリニックへの転職は慎重に考えましょう。


まとめ


ここまで、看護師が仕事と家庭を両立しやすい職場についてお話してきました。


筆者が家庭と両立しやすい職場として提案してきたのは


・急性期の職場は避けること

・お子さんが小さい場合は、看護師がなるべく多い職場を選ぶこと


です。


急性期の職場を避ける理由はお分かりの通り、急変や急な入院があるため残業になりやすいからです。


慢性期だから残業ないとは言い切れません。看護師不足で慢性期的に人が足りない病院や施設や、業務量が多く残業になってしまうことがあります。


しかし、急性期のようにいきなり残業が発生するという可能性は低いです。


また、看護師がなるべく多い職場を選ぶ理由は、休みの融通がききやすいことや、お子さんが熱を出した場合の突発休に対応してくれる職場が多いということ。


人数が多い分、みんなでカバーし合って仕事を進めることが可能だからです。


看護師が少ないと希望の日に休むことができなかったり、「お子さんが熱を出して突発的に休まれては困る」と言われることもあるためです。


とはいっても、「看護師が多い職場=休みの取りやすい」に関してはあくまで傾向の1つ。


人数が少なくてもみんなで協力し合って運営している組織では、看護師人数が少なくても休みが取りやすい職場もありますので、都度、確認が必要だと言えるでしょう。


参考:【女性の憧れ】女性が羨ましい・かっこいいと感じる職業30選 | 女性が活躍する会社も | 就活の教科書


看護師が家庭と仕事を両立しながらお給料を稼ぐ為の方法


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