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保育士さんがステップアップを考える上で重要になるのが環境選び。
どのような職場環境を選択することがベストなのかは非常に難しい問題で、頭を悩ませる保育士さんも多いかと思います。
今回は元保育士でSNSで大人気のふじこ先生に、環境選びのポイントをお聞きしていきます。
ふじこ先生は過去に複数回の転職を経験されており、一度は保育士を離れてアパレル系のお仕事をされていた時期もあります。
現在はYouTubeやインスタグラムでインフルエンサーとしてご活躍されるふじこ先生の視点から、環境選びのポイントや保育士時代の経験などを教えて頂こうと思います。
5才の頃からの夢を叶え保育者になるが、理想通りの保育ができず、人間関係でも悩むことが多かった。アパレル販売員に転職し、コミュニケーションや仕事への取り組み方を学ぶ。
「子どもと関わる働き方をしたい」と思い、視野を広げて転職活動を行い、再度保育士としてのキャリアを歩む。
現在はYouTubeを通して手遊びや子どもたちとの関わり方、保育者としての働き方などを発信している。 一児の母で、リアルな子育てについても発信。
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保育士が環境選びで一番重要なことは?
編集長
本日はよろしくお願い致します。
今回のテーマは保育士さんの環境選びのポイントです。
ズバリ、ふじこ先生が考える環境選びで一番重要になることは何だと思いますか?
ふじこ先生
環境選びにおいて私が一番重要だと思うポイントは「自分の理想からの逆算」です。
自分が本当に理想とすることを考えず上辺の条件だけを重視して職場選びをした結果、失敗してしまう人は少なくないようです。
過去の私もそうでしたね。
編集長
上辺の条件というと、やはり給与面とかですか?
ふじこ先生
給与や残業時間などが多いと思います。
もちろんそれはとても大切な事なので、それらも踏まえた上で冒頭にお伝えした「自分の理想からの逆算」をすることがオススメです。
保育士としての自分の理想像、つまりは「保育士として自分がやりたい事や在りたい姿からの逆算」と言い換えると分かり易いかもしれないです。
編集長
確かに保育士として自分がやりたい事や在りたい姿を明確化しておけば、環境の選び方も変わってきますよね。
ふじこ先生
そうなんです。
保育士の転職ってネット検索やハローワークが一般的によく使われるかと思いますが、上辺の条件だけで絞り込むと就職後に「想像と違った…」という状況になってまた振り出しに戻るという可能性が高いです。
編集長
理想からの逆算ができずに、環境選びを失敗してしまう保育士さんが多いのは、なぜだと思われますか?
ふじこ先生
私の場合はそもそも「本当は〇〇の環境で保育がしたい!」という自分の気持ちに蓋をしてしまっていたので、理想を考えることすらしていませんでした。
だから目の前に並んだ限られた選択肢の中で選んで失敗してしまう。
編集長
確かにそれは保育士に限らず、他の職種でもありそうなパターンですね。
ふじこ先生
そうなんです。
“とりあえず給料が高い方” とか、“今ここに住んでるから” という選び方だと失敗しやすい。
お金やエリアが自分の理想像と合致していればいいんですが、保育士を志したキッカケや自分の理想像はそれだけではない人が大半だと思うので、そのあたりと向き合う必要があります。
ふじこ先生はどんな理想を描いていた?
編集長
ふじこ先生は保育士時代に、どんな理想を描いていてどのような環境選びをされたんですか?
ふじこ先生
少し抽象的なんですけど、とにかく「子ども達を笑顔にする!」ということを保育では大切にしてましたね。
そして自分自身も「笑顔で心穏やかに過ごす」ということをモットーにしていて、それこそが私の理想の保育にも繋がると思っています。
具体的には乳児保育をやりたいというのが明確にありました。
編集長
確かに「乳児保育」と「幼児保育」では業務内容もかなり違いそうですね。
乳児保育がやりたいのは、どのような理由からだったんですか?
ふじこ先生
実際に保育士として働いてみて、もちろんどの学年の子どもたちも大好きでしたが、乳児クラスの子どもたちの発達を促すことが一番自分の力を発揮できると感じたんです。
逆に子ども達と全力で走り回るのが好きな保育士が乳児保育を選択すると、自分の理想とは違う働き方になる可能性があります。
編集長
なるほど。先程おっしゃられていた保育士としての在り方、やりたい事の部分ですね。
ふじこ先生
そうですね。
理想とズレた働き方をしていると、最初はちょっとした違和感だったのが続けているうちに “自分は保育士に向いていない” とまで思うようになってしまう。
それはすごくもったいない事なので、自分の気持ちに素直になる事が重要です。
ふじこ先生が転職で選んだ環境は?
編集長
ここからは、具体的にふじこ先生が転職された時に選ばれた環境についてお聞きしたいと思います。
ふじこ先生
先程お話したように、私は乳児保育がしたかったので他の条件はあまり重視せず、転職では0~2歳児の子ども達がメインの院内保育園を選択しました。
自分が選びとった環境だったので、保育も書類も行事準備なども充実感がすごくありました。
編集長
保育士として理想や在りたい姿をいきなり考えるのが難しい人は、まず「自分自身の価値が発揮できる事」を考えてみるのもいいかもしれないですね。
ふじこ先生
その通りだと思います。
自分が何にワクワクしどんなことにやりがいを感じられるのか、感情をスルーせずに自分と向き合う事は本当に大切です。
理想や在り方を見つけるコツ
編集長
理想や在り方を見つけるコツはあったりしますか?
ふじこ先生
まず保育だけに絞って考えるのはNGです。
例えば海の近くで暮らしたいとか、都会で働いてみたいなど願望から入ると分かりやすいですね。
「でもどうせ無理だ…」と否定する前に、まずは自分の気持ちに素直になってどんどんノートに書き出してみて欲しいです!
そのワクワクする気持ちが理想とする職場選びにも繋がっていきます。
編集長
ふじこ先生にも、保育じゃない部分で何か願望みたいなものはあったんですか?
ふじこ先生
私はアパレルから保育士に戻ったんですが、その時の転職では「乳児保育+東京で暮らしたい」という想いがありました。
愛媛県に住んでいた私がその理想を現実にするためにどうしたかというと、全国展開している院内保育園に就職を決めたんです!!
編集長
東京で暮らしたいというご自身の理想のライフスタイルや、乳児保育が自分の保育観に合っているという観点から逆算した転職だったわけですね。
ふじこ先生
はい、なので面接時にも隠す事なく “いずれ東京へ異動をお願いしたい” と、ありのままの気持ちを伝えました。
編集長
結果的に、その理想は現実になられたんですよね?
ふじこ先生
そうですね。東京の園も保育士不足だったようでむしろ歓迎してもらい、自分の理想を声に出して本当によかったと思いました。
更に “オシャレな場所で働けたらいいなぁ…。” という想いを持っていたら、たまたま表参道でオープンする園から声がかかったんです。
これは運が良かったというのもあるんですけど、あの時、理想から逆算した環境選びをしていなかったら、このような結果にはなっていなかったと思います。
編集長
この考え方で凄くいいなと思ったのが、仕事としてというよりも自分の人生を選んでいるという感覚を掴む事ができそうだなと。
仕事というのは、けっきょく人生の一部なので、仕事以外の部分も考えて、結果的に仕事に繋がっていくというのはホントに理想の在り方ですね。
ふじこ先生
他の例で言うと、某テーマパークが大好きな方がそのテーマパーク専門のベビーシッターになったということもあるようです。
「保育園」という場所に縛られず視野を広げることもできますね。
編集長
「自分の理想からの逆算」が今日のお話しの大きなポイントですが、ふじこ先生は昔から明確な理想があられたタイプですか?
ふじこ先生
理想や在りたい姿は全く持っていませんでした!いや…あったのかもしれませんが、やりたい事は来世にしようと全てを諦めていましたね。
「あなたが楽しいと感じることは何ですか?」という問いに答えられないことがあり、自分でも衝撃でした。
そこから心機一転し、やりたい事を書き出し、行動するようになりいろんなことにチャレンジしました。
その中でやっぱり保育って好きだと改めて実感したこともあります。
編集長
経験が多岐にわたられているからこそ、自分の価値を発揮できる仕事は何なのかというのも明確化していったのかもしれないですね。
ふじこ先生
「努力は夢中に敵わない」という言葉がありますが、やはり自分が笑顔でいることで子どもたちも笑顔にできるというのは保育士という仕事を通じて学びました。
そして繰り返しになりますが、自分の理想から逆算して行動することで出会える環境があるのは間違いありません。
保育士専門の転職エージェントを活用すれば、環境を事前に知ることはできる?
編集長
自分の理想や在り方が定まっていても、そのような職場環境を自分一人で見つけるのは結構難しいのではないかなと思います。
そんな時に保育士専門の転職エージェントを活用するのは有効な手だと思いますが、ふじこ先生は実際に転職エージェントを活用されたことはございますか?
ふじこ先生
私が転職活動をした時にも、転職エージェントの方にはお世話になりました。
これまでお話したような理想を考えること、そしてそこから逆算して環境を探すことは意外と難しいんです…。
過去の私のように自分の気持ちや感情に蓋をしてきたタイプの方や、慎重な方はすごく時間がかかると思います。
そこで第三者と話す事によって自分では気付けなかった得意なことや本当にやりたいことが見つけられるかもしれません。
編集長
キャリアアドバイザーも一人の人間ですし、相性もありますよね。
ふじこ先生
そうですね。私の場合は有難いことにとても話しやすい方でしたが、相手頼りや上から目線ではなく、自分から心を開き前向きに関係を築いていく必要もあると思います。
転職のプロであるキャリアアドバイザーの方のおかげで、自分では見つけることのできない職場を紹介してもらい、更に賞与額の交渉を行ってくれたりもしてとても心強かったです。
編集長
給与の交渉などは、自分でおこなうのは難しいですもんね。
単に職場を探してもらうだけでなく、条件交渉をおこなってもらえるのも転職エージェントを活用する大きなメリットですね。
ふじこ先生
「まあ、こんなもんかな…。」と一人だったら妥協してしまいがちなので、第三者の力を借りることも自分の理想に少しでも近づく重要なポイントだと思います!
編集長より
今回はふじこ先生に、環境選びのポイントについてレクチャー頂きました。
ポイントとして、環境選びは条件面だけにフォーカスしないで「自分の理想から逆算」をすること。
保育士として自分の在りたい姿や提供できる価値を考えると共に、保育以外の理想のライフスタイルも同時に考えることにより自分の理想が見えてきます。
また、ふじこ先生もお話しされていた「第三者の視点」からの意見を聞くことはとても重要です。
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